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コラム

調剤薬局が知るべき サイバーセキュリティ用語解説
~VPN(Virtual Private Network)~

近年情報通信技術の発達に伴い、サイバーセキュリティへの対策が急務となっています。
薬局業界においても、厚生労働省が2023年10月に「薬局におけるサイバーセキュリティ対策チェックリスト(以下、サイバーセキュリティ対策チェックリストといいます。)」を公表し、2024年度中にすべての項目に関して対応するよう求めています。
しかしながらセキュリティ対策に関する用語は想像がつきづらいものが多く、「正直ついていけてない…」という方も、実は多くいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで本コラムではサイバーセキュリティ対策チェックリストに出てくる用語や、サイバーセキュリティ対策において欠かせない用語について順に解説します。今回のテーマはVPNです。

VPNとは?

VPNとは、「Virtual Private Network」の略で、ネットワークの中に、別のプライベートなネットワークを仮想的に作り出す技術のことです。VPNを使用することにより、第三者がパソコンへの侵入・傍聴・改ざんしにくくなり、より安全にデータをやり取りすることを目的としています。
通常使用しているインターネット回線は不特定多数の利用者が存在しています。その中には悪意を持つ利用者も存在しており、通信内容が改ざんされる、盗まれるなどの被害が出る可能性があります。
そのような危険性を排除するために、拠点間を仮想の専用線で結び、その専用線を活用して情報通信を行えるようにする仕組みのことをいいます。

VPNのメリット

VPNのメリットをご紹介します。

  1. データの安全性

    何より一番のメリットはデータの安全性です。VPNは、特定の利用者のみが存在する仮想専用線のため、第三者にデータを盗まれるリスクが大幅に減少します。
  2. リモートアクセス

    VPNを活用すれば、離れた場所にあるシステムにより安全にアクセスすること(リモートアクセス)が可能になります。例えば店舗から本部システムへのリモートアクセスがより安全にできるようになり、柔軟かつ円滑に業務を進めることができるようになります。また、本部システム側から各店舗システムへの代理入力が可能になるなど、業務の効率化にも繋がります。(VPNイメージ図参照。)
  3. 地域制限の回避

    特定の地域でしか利用できないサービスや情報にアクセスする際にも、VPNを利用すると便利です。

医療DXが進むほどサイバーセキュリティ対策は重要になってくる

医療DX(デジタルトランスフォーメーション)加算は、医療機関がデジタル技術を導入することで、より質の高い医療サービスを提供することを目指しています。デジタル技術には、レセプトコンピュータ(レセコン)、電子薬歴、オンライン資格確認などが含まれます。
近年では、電子処方箋の普及も進んでおり、医療機関はデジタル技術を積極的に取り入れることが求められています。
一方で、医療機関でもサイバー攻撃の被害が発生していることは皆さんご存じかと思います。サイバー攻撃による被害は、業務停止による損失や復旧費用に加えて、情報漏えいに関する訴訟費用が発生する場合もあり、薬局の経営に甚大な被害を与えることになります。
今後、医療DXが後退することはないと思われますので、合わせてサイバーセキュリティ対策を行い、ご自身の薬局を守ることが大切になってきます。

まとめ

VPNは、今後の保険薬局において、より注目すべき技術です。特に店舗外への通信やアクセスがある店舗については、重要度が高いものといえます。
通常業務と並行してセキュリティ対策を行うことは非常に難しいことかと思いますが、その場合は是非システム事業者へご相談ください。
弊社ではサイバーセキュリティ対策チェックリストのご相談も随時承っております。

この記事を通じて、VPNの重要性や医療DX加算、そしてサイバーセキュリティ対策の基本について知っていただけると幸いです。